全部で40枚の盤上遊戯、『将棋の駒』に魅かれたひとりの男がいた。最初は将棋に惚れ、しだいに駒そのものに惚れ、自ら作るようになってから、早いものでもうすぐ30年になる。 時には駒で挫折し、時には駒で救われもした。いつの間にかその男にとって駒は、趣味とも仕事ともつかず、生きる証となっていた。「将棋(の駒)に酔いたい」というところから、その男は号を『酔棋』と称した……。
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