個展開催当日に、会場に貼らせていただいたポスター。今回の個展は、「たかが駒、されど駒」をテーマとして掲げた。 |
上記の日程・会場で、駒師としての号・酔棋こと増山雅人の、「第4回個展」を開催しました。お忙しい中、個展にご来場いただいたみなさんに、あらためてこの場でお礼を述べさせていただきます。
左に掲載したポスターは、個展会場に貼ったものです。
2001年9月にホームページ『駒の詩』を開設してから、早いもので15年目を迎えています。ありがたいことにこのHPへのアクセス数も、2016年11月現在で22万近くになっています。それだけ多くの駒好きをはじめ、みなさんに認知され支えられてきたことを振り返ると、内心忸怩たる思いがします。
私(酔棋)が駒を作りはじめたのは、第1作が1977年5月に完成ですから、今年(2016年)で40年近くにもなります。私自身もこんなにも駒を作ることになるとは、夢にも思いませんでしたが、今回の個展の出品作を含めて、2016年10月現在で制作数も406作となりました。
制作数400組を超えたのを記念して、今回の「酔棋制作駒『第4回個展』―たかが駒、されど駒―」を開催しました。これからも駒を作りつづければ、いずれ500組も可能かもしれませんが、私自身年齢も重ねていますので、たぶん500組は無理だと考えています。ですから、今回の個展がおそらく最後になるでしょう。これまで以上に今後も1作ずつ心を込めて駒を作っていこうと思っています。
今回の個展のテーマとした「たかが駒、されど駒」は、かつて私が業界紙に駒のことについて連載した「たかが将棋駒」と、よくいわれる「たかが○○、されど○○」から、思いつきました。そろそろ終活を迎える私の人生を振り返ると、「将棋」とそれに使う「駒」への情熱や思いは半端なものではなかった気がしています。
また、私の駒の弟子でもあり、ものづくりの師でもあった、今は亡き漫画家・永島慎二さん(▼別項参照)が、よく私に言っていた言葉「増山さん駒で救われるんですよ」が思い浮かびます。これまで何とかやってこられたのも、人生で「駒作り」という没頭できる時間をもつことができたからです。そのことについては、私自身それなりの自負もあり、まさに至福の時間でした。もしも「駒作り」にめぐり合わなかったら、これほどの充実した人生を送れなかったと思っています。ほんとうに私の人生は、「たかが駒、されど駒」そのものだったのです。
最後に、このたびの個展開催・オフ会の一連の催しの、設営や運営などを手伝っていただいた、私の友人の三上勉さん、樋村和己さんをはじめ、いつも何かとお世話になっている「将棋駒研究会」会長・北田義之さんには、感謝の言葉もないくらいです。
みなさん、ほんとうにありがとうございました!
駒の制作数が100組に到達したとき、1991年「酔棋制作駒個展―棋は鼎談なり―」を開催。また、制作数250組超えを記念して、2005年「酔棋制作駒『第2回個展』―使われてこそ名駒―」(「第2回個展メモリアル」▼別項参照)を開催。2009年「酔棋制作駒『第3回個展―駒の後ろに作者が見える―』(「第3回個展メモリアル」▼別項参照)を開催。それぞれの詳細や模様は別項をご覧ください。
詳細は上記の▼「酔棋制作駒『第4回』個展出品作」から移動してください。今回は、400組目の記念作でありこのHPのトップページに掲載している「源兵衛清安虎杢盛り上げ駒(第400作)」をはじめとする新作・旧作を含め8作が、展示即売の駒でした。なお、これらの駒は、従来どおり「酔棋制作駒作品ライブラリー」などにも掲載してあります。
個展に訪れたすべてのみなさんに、受付時に抽選(1人1回)していただきました。その「ご来場者会場抽選くじ」(その場でアタリかハズレ)のプレゼントは、下写真の「色紙賞」として「本田小百合女流三段色紙」(2枚)、「中座真七段色紙」(2枚)、「中座七段サイン入り著書」(2冊)、「A賞」として下記に掲載した、『DVD駒を作る』(5枚)、 『NHK駒シリーズCD』(5枚)、拙著『将棋駒の世界』(10冊)、のうちの1品か、「根付賞」として酔棋作の「書き駒根付」(22個)、道和作の「格言彫り駒根付」(22個) などが当たりました。
本田小百合女流三段提供の色紙。 | 中座真七段提供の色紙。 | 中座七段の著書『中座の横歩取り』。 |
『DVD駒を作る』 | 『NHK駒シリーズCD』 | 『将棋駒の世界』 |
酔棋作の「書き駒根付」6種。 | 道和作の「彫り駒根付」。 |
上写真に掲載した根付は、今回のために新たに作ったものです。先に書きましたように、酔棋作「書き駒根付」と道和作「彫り駒根付」です。
「書き駒根付」(酔棋作)としては、今回のテーマでもある「たかが駒、されど駒」、私の好きな「使われてこそ名駒」「棋は鼎談なり」と、よく作る「バラ」「桜」「チューリップ」の色漆を使った女性向きの根付。それに「彫り駒根付」(道和作)は、将棋の格言を彫っていただきました。 道和こと樋村さんは今回の個展の役員などもしていただき、いろいろとお手伝いしていただいている「将棋駒研究会」の駒作り仲間でもあります。
駒木地・中国黄楊虎杢 当選者の方に、この駒木地で「書き駒」か「彫り駒」のどちらかを、ご希望の書体でお作りします。 |
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上記の駒木地「中国黄楊虎杢」は、会場にいらして抽選に応募(連絡先/お名前、携帯番号かメールアドレスを書き抽選箱に入れて応募する)していただいたみなさんを、16日(日曜)午後5時に厳正なる抽選を行って当選者を決定しました。
抽選の模様は下の写真をご覧ください。抽選を行ったのは、北田さん、三上さん、私(酔棋)です。
北田さんが、抽選箱から1枚引き ます。 |
当たりを確認する三上さんと私。 | 10番目に応募いただいた方が当 選 しました! |
トップページにおいてすでにお知らせしたように、当選者は埼玉在住の田村将司さんに決定しました! 田村さんに電話で当選をお知らせすると、第一声は「エッ! マジ」でした(笑い)が、その後喜びも伝わってきました。翌週の土曜日に田村さんに拙宅までおいでいただき、下記のように『酔棋字母帳』からお好みの書体を選んでいただき、上記の「中国黄楊虎杢」の駒木地で彫り駒を作ることになりました。
田村さん(左)に駒木地をお渡しする。 | 『字母帳』をご覧になり、「三孝」を選ぶ。 |
お名前・田村将司さん(埼玉)
当選時の喜びのメール 抽選で当たることに縁がないので驚いています。 |
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▲画像拡大 | まずは、「喜びのコメント」をいただきました。 |
飯島栄治七段指導将棋(無料)
■10月15日(土曜日)午後2時〜午後6時 上記のとおり飯島七段には、3面指しで指導将棋を指していただきました。終了時間ぎりぎりまで指していただいた方々は、全部で10人でした。 |
指導将棋に入る前に、駒の説明する飯島七段。 | 「四枚落ち」でも上手の厳しい攻め。 |
この2局とも「角落ち」戦。 | 「角落ち」で善戦した山口さんにはバッグ。 |
「六枚落ち」で悩む上手。 | 清水親子は、少年のみ勝利で色紙。 |
吉澤六段は、実力どおりで色紙を手にする。 | 努力賞でバッグを手にする飯島さん。 |