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奥野錦旗島黄楊柾目盛り上げ駒
第287作(T・H氏所蔵)


この駒の素彫りの状態。ややざっくりした感じに彫った。 「玉将」のアップでは、盛り上げのやわらかさが出ているだろうか。

 「奥野錦旗」は、比較的依頼されることが多い書体の一つである。ところが意外なことに、私は盛り上げ駒を得意としているわりには、これまでに「奥野錦旗」の盛り上げを作ったのはたったの1組だけであった。
 たぶんその理由は、実物の奥野作(別項「名工の轍・奥野一香」参照)の「錦旗」を最初に拝見したのが、彫り駒だったことからかもしれない。その駒の漆がやや茶がかっていたのが、やけに印象に残ったのである。そこで、「奥野錦旗」というと彫り駒というイメージが自然とでき上がり、彫り駒を作ることが多かったのであろう。
 ちなみに、この「作品ライブラリー」にも(第201作)(第225作)(第257作)、「オークション」では(第244作)、「プレゼント抽選」では(第267作)と、計5作もの彫り駒を掲載している。
 今回、久しぶりに依頼で「奥野錦旗」の盛り上げ駒を作ってみた。素朴な柾目に、やや太めな力強い駒字が収まった漆の盛り上がった感じは、何ともいえずいいものだと再認識した。
 今回のこの駒をきっかけとして、自分流にアレンジを加えた「奥野錦旗」の決定版を作ってみたくなった。いずれそのような駒が完成したら、みなさんにお目にかけるのを、私自身も楽しみにしている。

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駒の詩