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董仙書島黄楊根杢盛り上げ駒
第399作(橋浦洋一氏
所蔵)


別カット

玉将と歩(彫り)。 玉将と歩(彫り埋め)。 玉将と歩(盛り上げ)。

 

「董仙玉将(左)」と「源兵衛清安玉将(右)」を比べる。
「董仙歩(左)」と「源兵衛清安歩(右)」を比べる。

 2016年10月15日(土曜)・16日(日曜)に開催した、私(号・酔棋)の4回目の個展「たかが駒、されど駒」に出品作として新たに制作した駒のうちの一つである。現在(2016年5月)、依頼されている駒がいくつか重なっているため、個展に出品する販売用の作品が少なかった。そこで、目玉作品というわけでもないのだが、この「董仙(第399作)」と次の「源兵衛清安(第400作)」(▼別項参照)をそのために作ったわけである。なお、先に紹介した私の4回目の個展については、8月くらいまでに詳細をこのHPで掲載するつもりでいるので、もう少しお待ちいただきたい。
 小ぶりな「島黄楊根杢」作ったこの「董仙」は、私の好きな書体の一つ。中央に駒字が集約し、まわりの空間が何ともいえない味わいがある。通常の駒と比べてどのくらいの大きさかというと、左の「玉将」と「歩」の写真を見ていただきたい。「董仙玉将」の高さは30ミリ、「源兵衛清安玉将」の高さは31.3ミリ、また「歩」の高さはそれぞれ26.2ミリ、27.2ミリである。要するに通常の駒に比べて一回り小ぶりなのだ。
 どうしてこのような小ぶりの駒木地で「董仙」を作ったかというと、もともと「名工の轍・豊島龍山」(▼別項参照)のところに掲載している「董仙」(豊島龍山作)(▼写真参照)に影響されて作るようになったからだ。その駒の大きさ(高さ)は「玉将29.3ミリ、歩24.9ミリ」とさらなる小ぶりである。そのようなところから、「董仙」を作るときは小ぶりな駒木地があればそれで作ることがよくある。書体そのものの由来は、「書体への誘い・董仙」(▼別項参照)をご覧いただきたい。
 盛り上げに使った漆は、通常の呂色漆ではなく、朱合漆+呂色漆のブレンドを使っている。古色を出したいときにこのような漆を使うことがあり、その漆の具合は上写真「玉将と歩(盛り上げ)」見ると少しおわかりいただけるはずだ。 

 

 

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駒の詩