兼成島黄楊柾目書き駒 |
裏字の「龍王・龍馬」は通常の草書ではなく、行書が特徴の書体。 |
私(酔棋)としては、今回でたぶん3作目となる「兼成」だ。この書体は、もともと源流は水無瀬家の「水無瀬兼成」(「書体への誘い・水無瀬」▼別項参照)由来と思われるが、新潟の駒師・竹風の独特な書体でもある。「書き駒」特有の「漆書」を駒銘に入れるため、駒木地を持ち込んできた依頼者に了解を得て、書体名を「兼成」としたものだ。
その際立った特徴としては、すぐ上に掲載した写真「龍王・龍馬」が通常の草書ではなく、略さない「行書」であることだ。このような処理としては、他に「長録」なども知られている表現だ。
同じ「作品ライブラリー・水無瀬兼成中国黄楊虎斑盛り上げ駒(第247作)」(▼別項参照)は、盛り上げ駒だが、まったく違いない趣であることを確認していただきたい。
※もっと大きな写真を見たい場合は、「フォトライブラリー」(▼参照)で、「作品ライブラリー・445」を探してください。