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関白秀次(花押)島黄楊杢書き駒
第436作
(酔棋所蔵)


別カット


私のよく揮毫する言葉「使われてこそ名駒」を、佐藤天彦九段に書いていただいた中蓋つきの飾り平箱。駒はお譲りしてもこの平箱は、記念なので拙宅にて飾っておくつもり。

「3玉」のアップでわかるたっぷりとした漆書き。
定番の「扇三段」の形。
  関白・豊臣秀次(1568年〜1595年)由来の書体だ。詳細は「書体への誘い・関白秀次(花押)」(▼別項参照)をご覧いただくとして、現在も残されている秀次愛用の駒は、水無瀬家が作ったとされる書き駒だった。
 現物の駒は、もちろん「双玉」であったが、余分な駒木地があったので「王将」を加えた(左写真と駒銘写真参照)。駒木地の大きさや角度・厚さなどは、俗に言われる「水無瀬形」で現代のものよりかなりの肉厚で、「歩兵」はやや小ぶりという昔日の駒の特徴を備えている。太字の「玉将」でも、しっかりと駒形に収まって見える。この駒木地は特注のため、私と交友のある駒師にこの作品用として駒木地を作ってもらったものだ。淡い「杢」が、駒字をより引き立てくれている気もする。
 先にも書いたように、本物の秀次愛用とされる駒は、書き駒であった。想像の域を出ないが、当時の書き駒は「駒関連資料館・25水無瀬駒のハンコ」(▼別項参照)などを使って作られたものだろうか。現代の私が作る「書き駒」は、「酔棋流書き駒」(▼別項参照)である。駒カードにも書いたことだが、私の作った数多くのこれまでの「書き駒」の中でも決定版ともいっていい作品だ。
 手元に残しておいてもいいと思ってもいたが、私自身年齢も今年で古希を迎え、なおかつ透析生活を続けている現状では、いつまで駒作りを続けていけるか、少し不安になることもある。それもあり、この駒の特殊性と私の思いをわかっていただける方にはお譲りしたいと思っている。

※もっと大きな写真を見たい場合は、「フォトライブラリー」(▼参照)で、「作品ライブラリー・436」を探してください。

 ※まだ予定ですが、2019年11月16日(土曜)、17日(日曜)に、私の所属している「将棋駒研究会」が「展示即売会(東京・恵比寿)」を開催することになっています。私の他の作品も含めて、この「関白秀次(花押)」も出品します。 それまではどなたにもお譲りしませんので、興味のある方は実物を見にいらしてください。

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駒の詩