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淇洲書中国黄楊赤柾盛り上げ駒
第425作
(矢口正幸氏所蔵)


別カット

 2018年に入ってからは「書き駒」や「彫り駒」が多く、久しぶりに盛り上げ駒を作った。駒木地は、「中国黄楊赤柾」で、これだけそろいのいいものは比較的珍しい。
 今回の「淇洲書」は、しっかりした楷書でどちらかというとやや地味な書体といわれる。とはいえ、その地味さこそ逆に魅力的でもあるともいえる。私(酔棋)自身、意外と結構制作している書体の一つだ。
 書体そのものの由来は、「書体への誘い7・淇洲書」(▼別項参照)をご覧いただきたい。そこをのぞけばおわかりのように、私の現在作る字母は、升田幸三実力制四代名人愛用の駒(影水作)をもとにしている。この字母紙で作るようになって、15年以上はたつかもしれない。
 ちなみに、この書体のそもそもの主・竹内淇洲が関係している駒は、「駒関連資料館29・淇洲書」(▼別項参照)にあるので、そちらもぜひ見ていただきたい。
 左に掲載したのは、今回の「淇洲」の上から「彫り・彫り埋め・盛り上げ」のそれぞれの工程である。以前にもどこかに書いたことだが、左のどの工程でもそれぞれの駒が完成するように作っている。つまり、「彫り駒用」や「盛り上げ駒用」の「彫り」とかは、別段ないのである。「彫り」の延長線上に「彫り埋め」があり、その延長線上に「盛り上げ駒」がある、というわけだ。
 これらの写真を見てわかるように、依頼者のお好みと駒木地があったので、今回も本来は双玉なものに、「王将」を加えて「3玉」で作った。

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駒の詩