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錦旗島黄楊根杢盛り上げ駒
第444作
(松枝正義氏所蔵)


別カット

「玉将・歩兵」彫り。

「玉将・歩兵」彫り埋め。 「玉将・歩兵」盛り上げ。

「作品ライブラリー」に掲載する駒は基本的には制裁番号順であるが、今回の「錦旗(第444作)」は、2020年6月にすでに完成していたもの。 2022年4月までには、第461作まで掲載し現在第462作にとりかかっている状況だ。以下で説明しているような目標があったため、しばらく掲載を控えていたものだ。逆順となるが、ここに取り上げた。
 この「錦旗」は、タイトル戦使用として駒友から依頼されて作った駒だ。今回実際に、第47期棋王戦第4局(渡辺 明棋王VS永瀬拓矢王座/2022年3月20日)に使用された。依頼された時点で、もしかすると「棋王戦」で使われるかもとは聞かされていたのだが、それが今回実現したというわけだ。
 対局前日の駒検分で、渡辺棋王と永瀬王座に指し心地などためしていただき、この駒に決定しました。対局日前日の検分の模様(下記掲載)と、実際の対局での終盤の局面は、ABEMATVに放映されたものを切り取ったものだ。
 ご存じのコロナ禍によって、昨年は「棋王戦」において継続していた「将棋駒研究会」の使用駒協力もなくなってしまい、今年にそれが現実のものとなった。私(酔棋)自身も透析生活の渦中にあり、最近ではもっぱら「書き駒」のみの制作となったので、実質的にこの「錦旗」が最後の盛り上げ駒となるかもしれない。通常は影水作を源流に私の「錦旗」(「書体への誘い・錦旗」▼別項参照)は作っているのだが、今回の「錦旗」は龍山作を源流とした。タイトル戦での対局に使われることが目標だったので、実戦で指しやすいようにあまり派手ではない「根杢」で制作したものだ。
 ご存じのように渡辺棋王が第4局を制し、10期連続防衛という輝かしい記録を作った。この「錦旗」が記念すべく対局に使われたことは、長いこと駒に携わった私としても光栄であり、その機会を与えてくれた駒友にも感謝している。

立会人の木村一基九段(右)、駒友・松枝正義(左)。
2組とも酔棋作の駒。

渡辺棋王(左)、永瀬王座(右)。
実際に指し心地を確かめている。
渡辺棋王が盤上に置いた駒。 渡辺棋王が決め手の▲5二銀を打ったところ。

検分後に書いていただいた揮毫。立会人の木村九段には中蓋に「百折不撓」をしたためてもらった。

※もっと大きな写真を見たい場合は、「フォトライブラリー」(▼参照)で、「作品ライブラリー・444」を探してください。

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駒の詩