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水無瀬書島黄楊赤柾盛り上げ駒
第395作(渋谷国弘氏
所蔵)


別カット

彫りの工程。 彫り埋めの工程。 完成した盛り上げ。

 同じ高級駒木地でも、プロ棋士は派手な「虎斑」「根杢」などよりも、「赤柾」を好むといわれている。それは、長時間対局や研究で駒を使うと、派手な駒木地は少し目が疲れるから「赤柾」がいいいう考えが裏づけだ。とはいえ、プロ棋士のみならず今回の依頼者も含めて、駒マニアの中でも「赤柾」好みは結構いるのである。
 最初、依頼者にはいい「島黄楊赤柾」が現在手元にないことと、価格も抑えられるところから手元にあった「中国黄楊赤柾」をおすすめした。ところが、どうしても「島黄楊赤柾」で作ってほしいとのことであったので、「将棋駒研究会」会長で駒木地作りもしている北田さんにお願いして2組の「島黄楊赤柾」を何とか手に入れたのである。そのうちの1組は現在でも「酔棋制作駒・駒木地リスト」に掲載している「島黄楊赤柾」(▼写真参照)で、もう1組がこの「水無瀬」の「島黄楊赤柾」である。こちらのほうが、赤柾も細かくくっきりとしているので、価格は割高なのだが依頼者はこれを選んだのである。
 この「作品ライブラリー」に掲載している1作前の「宗歩好(第394作)」のところでもふれたが、同じ書体を続けて頼まれることもたまに生じるのである。今回のこの「水無瀬」の次に作るのは、やはり同じ書体の「水無瀬書中国黄楊根杢盛り上げ駒(第396作)」だ。だから、続けて「水無瀬」の「盛り上げ駒」を作ることになっている。これまでにも、私の代表作の「水無瀬書島黄楊紫雲虎斑盛り上げ駒(第150作)」(▼別項参照)をはじめ、ずいぶん「水無瀬」は作ってきたし、私(酔棋)が得意としている書体の一つであるのは間違いないが……。

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駒の詩