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巻菱湖書島黄楊薄虎斑書き駒
第391作(櫛田陽一氏
所蔵)


別カット

櫛田プロ六段(左)VS増山四段(右)。 記念将棋会に参加したみなさん。

 

「巻菱湖」を手に櫛田六段。
 トップページのサイドメニューから入れる「『将棋駒研究会会友将棋大会』2015年」の中の「将棋大会その他」(▼別項参照)で指導将棋を行っていただいたのが、櫛田陽一プロ六段である。その節のお礼もかねて、「将棋駒研究会」会長・北田義之さんが駒木地を提供し、この「巻菱湖書島黄楊薄虎斑書き駒」を私(酔棋)が作って、櫛田六段に贈呈したものである。
 その駒を櫛田六段にお渡しする際に、私が櫛田六段と記念対局(飛車落ち戦)を行った。その会に私の駒友でもある三上勉さんがみなさんに打ち上げの一席を設けていただき、私の駒もいくつか所蔵していただいている橋浦洋一さんが先の記念対局の棋譜をとってくれることになった。また、私の友人でもあり先の将棋大会で同じく指導将棋を指していただいた観戦記者・木屋太二さんも、今回の会に参加なさった(上の右写真参照)。
 駒を作るにあたって、櫛田六段に事前におうかがいしたところ、「巻菱湖」の書体を選んだ。タイトル戦をはじめ、プロの棋戦などでもよく使われているから、おそらくなじみがある書体なのだろう。記念対局が終わったあと、この駒の指し心地をおうかがいしたら、「いいですね」と言っていただいた。作って差し上げた側としては、実際に使っていただきその味わいを知ってもらうことが、何といっても一番なのである。
 下に掲載した写真は、記念対局の飛車落ち戦の組み上がったところ(巨泉流といわれる戦型)と、その棋譜である。それぞれが拡大できるので、興味のある方は実際に並べていただきたい。本来ならこの『駒の詩』の棋譜ページに掲載したいところだが、現在はそれが動いていないようなので、ここに手書きの棋譜を掲載したものである。
 対局が終わって感想戦のときに、櫛田六段と木屋さんをはじめ私の駒友たちにも、「下手の名局じゃないか」とみなさんに言っていただいたのが、お世辞半分としてもやはりうれしかった。どうも「寄せトロ」(寄せがトロいところから)と自認する私は、どうしても終盤が甘くてひっくり返されることが多いからだ。ところがこの飛車落ち戦では、その悪いクセも出ず寄せも最短でいけたような気がしている。棋譜でいうと「▲5五角」と出た手が最善で、下手玉の逃げ道ができ、「▲6四馬」と引きつけて下手の勝ちが決まったようだ。
 先の感想戦が終了したあと、三上さんも櫛田六段に「角落ち」で挑んだが、そちらは下手の惜敗に終わった。私の家の近くの焼肉屋で、私にとって気分が満足な、三上さんにとってはやや悔しさをかみしめた 、宴会が開催された……。

下手(下)巨泉流の構え。
▼クッリクで盤面拡大
上手・櫛田VS下手・増山飛車落ち戦棋譜。
▼クッリクで拡大

 

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駒の詩