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阪田好島黄楊絹柾彫り駒
第371作(石井良明氏
所蔵)


別カット

坂田好島黄楊柾目彫り駒・塩見吉浦作(日本将棋連盟所蔵)
原本となった「坂田好」の駒(『将棋駒の世界』P87掲載)。

 

「金将」の裏と駒尻。目の詰まり具合がわ
かる。

 伝説の将棋指し、阪田三吉贈名人・王将がゆかりとされているのが、ここで紹介する「阪田好」である。すぐ上写真の原本となった「坂田好」と「阪田好」の違いやその由来などは、「書体への誘い・阪田好」(▼別項参照)をご覧いただきたい。
 この書体で依頼されたとき、現物の残された駒をイメージしてその趣を少し取り入れてみた。つまり、目の詰まった絹柾(糸柾の詰まった木地)で、面取りを通常よりやや大きくした。はたしてどこまでイメージできたかは、所蔵者とこの駒を手にする方にゆだねたい。
 絹柾の目の詰まり具合や実際の面取りの具合は、左写真をご覧いただこう。駒木地だけで考えると、目が詰まる(年輪の間隔が詰まる)ほどいい木にはちがいない。ところが、通常の書体で駒を作った場合、どうしても駒字に目が行き、意外とぱっとしなくなるのである。
 この「阪田好」は表が篆書・裏が筋彫り仕立てという変わり種なので、目の詰まった駒木地でも、独特の味わいが出てくるのである。駒を依頼しようとして駒木地を選ぶときに、ちょっと覚えておきたいポイントでもある。要するに駒木地と書体というものは、それなりに相性があるのである。

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駒の詩