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無劍書島黄楊杢盛り上げ駒
第340作(松岡良司氏所蔵)


別カット

素彫りの状態の「玉将」 彫り埋めの状態の「玉将」

盛り上げが完成した「玉将」

 もちろん依頼だったからだが、久しぶりに盛り上げ駒を作った。それも太字の「無劍」という書体だから、彫るのになかなか面倒ではあった。駒木地は「杢」でも、その味わいは「虎斑」の雰囲気を醸し出している。淡い感じの「杢」は、使って歳月を経れば、ますます味わい深くなることだろう。これまでにもいくつか「無劍」は作ってきたが、なかでもこの「無劍」はなかなかではないかと、勝手に自負している。
 同じく「作品ライブラリー」に掲載している「無劍(第332作)」(▼別項参照)は書き駒。もちろん駒木地そのものが違うからかなり違って見えるが、基本的には字母紙はまったく同じである。この書体の由来などは、「書体への誘い・無劍」(▼別項参照)をご覧いただきたい。
 依頼者自身は駒は好きでも、それほど将棋を指すことはないという。お子さんが「将棋連盟」で習っているとのことで、完成したこの駒による記念対局(4枚落ち)は、その少年と指すことになった。「無劍」の裏字はご覧のとおり篆書なので、少年にとって指しにくいのではと少し心配したが、それはまったく杞憂にすぎなかった。ただ、やむをえないことなのだが、駒落ちでの対局は外された駒が少し寂しそうに感じるのは、私だけだろうか。

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駒の詩