「玉将」のどアップ。依頼者のお好みにより、面取りは比較的少なめにしてある。 |
この第295作の「水無瀬書虎斑」は、私の代表作である「水無瀬書紫雲虎斑(第150作)」と、まったく同じ字母紙で作ったもの。「その水無瀬と同じような感じで作ってほしい」というのが、依頼者のご希望でもあった。それを頭でイメージしながら、この「水無瀬」を制作したのである。
この作品の虎斑はそれほどの派手さはないが、それがかえって落ち着きをもたらし、なかなか味わい深く仕上がったのではないだろうか。
最近、私が作る作品は、どちらかというと「面取りを多めにしてほしい」という依頼があり、そのように作ることが多かった。ところが今回の依頼者は、「面取りは少なめに」とのことであったので、左の写真(玉将)のように軽く面取りを施したわけである。