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酔棋制作駒・駒木地リスト

-制作価格と制作期間の目安・高級駒木地(現品のみ)-

 このHPをご覧いただいている多くの方から、掲載している私の制作した「駒の価格」や「新規駒の制作価格・制作期間」についての問い合わせがしばしばあります。それらのことについての詳細と一つの目安を、ここに掲載してあります。
 また、実際に「新規制作駒」の制作や購入を考えていらっしゃる方は、下記に掲載した「制作価格と制作期間の目安」と「駒木地リスト」を、ぜひ参考にしてください。当然なことに、ここに掲載するものは、あくまでも私自身(酔棋のみ)の価格であることをお断りしておきます。
 なお、HP掲載(「作品ライブラリー」と「書体への誘い」など)の駒で、(○○氏所蔵)や(盤駒店へ)とあるのは、すでにお譲りした駒です。なお、(非売品)と書いてあるものは、文字どおり販売は不可の駒です。(非売品)と書いていなくて(酔棋所蔵)とあるものは、手元にあり販売を考えているものです。これらのことを参考にしてください。

 以下が、私の制作価格と制作期間です。材料は通常の柾目(島黄楊か薩摩黄楊を制作価格に含む)が基準ですので、目安にしてください。

■制作価格と制作期間の目安

▽書き駒(10万円〜)・制作期間(約1〜2か月)
▽彫り駒(10万円〜)・制作期間(約1〜2か月)
▽彫り埋め駒(15万円〜)・制作期間(約2〜3か月)
▽盛り上げ駒(25万円〜)・制作期間(約3〜5か月

 上に掲載したそれぞれの制作期間は、あくまでもひとつの目安としてお考えください。実際に駒制作を依頼されてから完成までの期間は、下記に記した日付(随時変更)を参考にしてください。
 ※実際の完成時期の目安を下記に書きましたので、駒を依頼するときの参考にしてください。
 ※現在、ありがたいことに制作ご依頼が重なっていまして、これからご依頼なさる場合の駒完成は下記のとおりになります。

駒制作依頼年月
依頼駒完成年月

2024年11月2025年1月以降

 制作依頼をお受けする場合、透析生活中にて彫る作業が難しくなり、特例を除き「書き駒」制作のみとしていますことをお断りしておきます。
 例外として、「将棋駒研究会」の駒作り仲間・樋村和己(号・道和)彫り・酔棋盛り上げの場合のみ、「盛り上げ駒」制作を承ります。従来の盛り上げ駒価格と同等となります。
 最近では「拭き漆仕上げ」で完成させることが多いですが、その工程はそれなりに手間と時間がかかります。そこで「拭き漆仕上げ」をお望みの方は、別途価格として1万円追加となることをお断りしておきます。


●駒木地によって価格は変わる

標準駒木地サンプル

島黄楊柾目
25万円(盛り上げ)

 駒形・大きさ・厚さなど、ごく標準の島黄楊の駒木地。実物の駒木地は、柾目の間隔などに少し違いがある。

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 左に掲載した駒木地(写真)が、ごく標準の「島黄楊柾目」(サンプル)です。価格については、この駒木地で盛り上げ駒を制作した場合となります(標準の駒木地については、制作価格に含む)
 上記が基本(島黄楊柾目・薩摩黄楊柾目)で、あとは駒木地斑入り柾・根柾などは2万円〜、根杢・杢・虎杢・虎斑・赤柾などの高級材は、10万円〜、かなりいいものは20万円以上によって、上記の制作価格に駒木地代がプラスとなります。
 たとえば、20万円の虎斑の駒木地で盛り上げ駒を作る場合、25万円(盛り上げ駒の制作費)+20万円(虎斑の駒木地)=45万円となるわけです。
 ちなみに、私は駒木地の制作はしていませんので、依頼者の好みの駒木地が常時あるとはかぎりません。出来合いの駒木地の持ち込みなどをはじめ、依頼者が駒木地を負担の場合は、特殊な駒木地(整形をやり直す)でないかぎり、原則的に上記の制作価格のみで請け負います。
 基本的には駒木地は作りませんが、駒の修理や欠損駒のために、手持ちの余っている駒木地を数枚程度なら、修理のための駒形に合わせて、整形したりすることはあります。
  酔棋手持ちの駒木地(下記参照)でなく、依頼者が新たに駒木地を購入する場合は、木地師の方を私がその方に紹介いたします。その後、じかに好みの駒木地を入手していただくか、または依頼者の希望の駒木地を木地師から私が入手します。希望の駒木地を手に入れた段階で、その後あらためて制作依頼を正式に承ります。



 

■高級駒木地(現品のみ)とその制作価格(盛り上げ駒)

駒木地別盛り上げ駒の制作価格

 下記に掲載した「駒木地リスト」は、現在、酔棋が手持ち(予約がなければ可)のものです。明記してある制作価格は、盛り上げ駒の場合です。彫り駒や彫り埋め駒の場合は、上記制作価格に従って、それぞれその分価格が変わります(制作価格が安くなる)。もちろん依頼者のお好みですが、このような駒木地の場合、なるべくなら盛り上げ駒をおすすめします。
 標準の島黄楊柾目・薩摩黄楊柾目などは掲載していませんが、常時手持ちにありますので、ご希望の方にメールで写真を送付いたします。依頼者が決定した場合は(制作予約)(制作済み)を記入し、また新しい駒木地を入手した場合は、適宜追加・入れ替えを行います。 
 なお、(大)は大ぶりの駒形、(小)は小ぶりの駒形、とくに明記していない場合は標準の駒形とお考えください。

 下記の「手持ちの駒木地リスト」に、依頼を受けたり私が制作した場合は、「(制作予定)(制作済み)」を順次表記します。また、依頼者が木地師から購入したり、ネットオークションなどで手に入れた駒木地の持ち込み制作依頼の場合は、上記の「制作価格(製法別)」で承ります。

手持ちの駒木地リスト

※色の具合などは、写真と実物では微妙に異なることをお断りしておきます。
※現在手元にはあまり駒木地はございませんから、もしも新たに依頼したい場合は、とりあえずじかに問い合わせしていただくか、持ち込みの駒木地でお願いいたします。

●島黄楊(虎杢・虎斑・赤柾・根杢・柾目など)
※他に、「糸柾」「上柾目」などもある。   

島黄楊虎斑
37万円(制作済み)

 あまり派手さはないが、柾目がくっきりとした上品な虎斑。「巻菱湖」をはじめとする人気のある書体にぴったりだ。使い込めば味わいも増し、飽きのこない駒になる。

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島黄楊赤柾
32万円(制作済み)

 最近では、あまり手に入りにくい島黄楊の「赤柾」。やや柾は粗く、駒木地全体はそれほど赤みが強くはないが、かえってそれが上品な感じを醸し出す。

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島黄楊根杢
35万円(制作済み)

 個性が強い「根杢」。ただし、全体的にはいい味を醸しているが、色合いや木味の調子など、そろいがもう一つである。そこで価格は、比較的に抑えぎみにしてある。

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島黄楊根杢(小)
33万円(制作済み)

 最近では大ぶりの駒が多いが、この「根杢」はやや小ぶり。この小ぶりという特徴をを生かすには、「董仙」などの余白が多い書体が合うと思われる。

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島黄楊斑入り糸柾
28万円(制作済み)

 「将棋駒研究会」の「将棋大会」(▼別項参照)で賞品として手に入れた。目の詰まった糸柾で、斑はやさしく入っている感じだが、使い込めばいい感じになると思う。

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●中国黄楊(虎杢・根杢・虎斑・赤柾)

中国黄楊虎杢
38万円(制作済み)

 かなり派手な「虎杢」。これだけ際立つとどんな書体を入れても、駒木地はまったくそのよさが減じられない。中国黄楊の特徴として、彫るとその堅さは格別である。

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中国黄楊根杢
32万円(制作済み)

 まさに「根杢」らしくいろいろな趣を見せる。全体的にトーンはそろっていないが、ここまで個性的だと、それ自体たいしたことがなく思えてくるから不思議である。

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中国黄楊虎斑
33万円(制作済み)

 全体にやや黄色味を帯びた、比較的そろいのよい「虎斑」。太字細字にかかわらずどんな書体で作ったとしても、駒木地のよさは必ず出てくるはず。

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中国黄楊虎斑
28万円(制作済み)

 「薄虎」よりは、「虎斑」は出ている。とはいえ落ち着いた「虎斑」だから、派手な「虎斑」をイメージすると、少し物足りないかもしれない。そこで価格は抑えてある。

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中国黄楊赤柾
30万円(制作済み)

 比較的に目が詰んだ「赤柾」である。全体的に派手さはないが、駒にしたら上品に仕上がると思われる。「赤柾」を楽しむには、なかなかいい駒木地なのだろう。

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●薩摩黄楊(稲妻杢・孔雀杢・根杢など)
※現在、薩摩黄楊は下記の「稲妻杢」のみしかありません。

薩摩黄楊稲妻杢(大)
40万円(制作済み)

 やや縦長で、大ぶりかつ肉厚の駒形。「稲妻杢」のそろいは、かなりいいほうである。「稲妻杢」とは、「孔雀杢」とはまったく逆の木取りで作られたものをいう。

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※これらの駒木地は当然なことに一品もの(現品限り)ですから、同じようなものはあると思いますが、味わいなどはそれぞれ微妙に変わってきます。現品しかないというところに、おもしろみを感じてください。
 通常の「島黄楊柾目」を除き、ほとんどの駒木地は掲載しましたが、さらに在庫があることもありますので、興味のある方は私(酔棋)まで、メールにてお問い合わせください。

■高級駒木地と書体(字母紙)を合体

 駒木地をいろいろと見ていただいても、完成した駒はイメージしにくいのではないでしょうか。そこで、駒木地といくつかの書体(字母紙)をバーチャルに合体してみました。出来上がりを想像してみてください。
 なお、あくまでも下地は駒木地写真ですので、漆や磨きといった完成した駒の味わいは表現できないことをお断りしておきます。

●上段は書体別・下段は駒木地別

「赤目荒柾」の駒木地に「錦旗」を入れる。

「赤目荒柾」の駒木地に「水無瀬」を入れる。

「赤目荒柾」の駒木地に「宗歩好」を入れる。

「虎杢」の駒木地に「巻菱湖」を入れる。

「根杢」の駒木地に「巻菱湖」を入れる。

「孔雀杢」の駒木地に「巻菱湖」を入れる。

※上段は「島黄楊赤目荒柾」の駒木地に、それぞれ別書体を入れたもので、逆に下段は同じ書体を異なった駒木地(虎杢・根杢・孔雀杢)に入れたものです。みなさんも、自分のお好みの書体をバーチャルな駒入れた状態をイメージするといいでしょう。駒の制作を依頼したり、駒を購入するときの参考にしてください。


■オーダーメイドの駒作りをめざす

 上記ではふれていませんが、銘駒(「名工の轍」で紹介しているようなかつての名工の作)の修理、欠損駒(歩が3枚足りないなど)の制作なども、場合によっては請け負います。
 一部修理ではなく全面的に作り直すと、たしかに別な駒(酔棋流)になってしまいますが、ボロボロになったり漆が飛んでしまったままでは、その駒がかわいそうな気がするからです。修理の方法や価格・期間などは、その駒の現況でかなり変わってくると思います。メールにて、私に相談してみてください。

 以上のようなことをはじめ、駒についての質問や相談には、掲示板に書き込むか、またはじかに私にメールをいただければ、できるだけ応じます。ただし、盤駒店で現在市販されている駒や、現在活躍中の別な駒師の作についての評価や価格についての質問には、いっさいお答えしないようにしています。ご理解ください。
 なお、実際の駒制作にあたって、購入者に希望などがあれば、なるべくそれに沿うように努めています。つまり、「指しやすいように面取りを過度に」とか、「彫り駒の漆を木地呂(茶色みを帯びる)を使って」とか、いったことなどです。私自身がこだわりをもって駒を制作していますので、購入者自身のこだわりもなるべく尊重したいからです。いわゆるオーダーメイドの駒作りを、一つの目標にしているといってよいのかもしれません。

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