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舞、島黄楊柾目盛り上げ駒・香月作
(今野明彦氏所蔵)



「舞、」という名称からか、字が踊って見える。

 『駒の詩』では、初めて紹介する山形市の今は亡き駒師・香月(本名・国井重夫/1918〜1988年)の独自の書体「舞、」だ。書体名に「、」がついているのは何となくおかしいが、上に掲載した駒銘には明らかに「舞、」となっている。

  ※上記の「舞、」に関して『駒の詩』のユーザーの方から、以下のようなご指摘がありましたので、抜粋して掲載しておきます。

 ――「舞、」と舞に読点が 打ってあるかのように なっておりますが、これは本来は「舞」の文字の最後の画「縦棒」に点を打ったもの だと思います。 舞という文字を行書や草書で書く場合(特に書道の世界)はよくあることです。――

 「舞、」については、どうやら「書道の世界」のことをあまり知らない私(酔棋)が、間違った解釈をしていたみたいです。
 この書体にかぎらず香月は、数多くの新書体を作り出している。実際に工房を構えていたのは山形市ではあったが、よくいわれる将棋の町・天童市に近いので、現在タイトル戦などでよく使われるようになった、天童の駒師群の走りの役割を果たしたといえるだろう。従来の家内手工業的な駒作りから脱却し、企業として駒の製造・販売を手がけた。数多くの職人も抱え、一時期は駒を量産し、新書体の開発など活動していた。故・大山康晴十五世名人とも交流が深く、「名匠・香月」としても知られている。
 ここで紹介する「舞、」についても、香月の創作書体の一つということぐらいしか、由来については何もわからない。


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