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俊則(花押)黄楊書き駒
(塩井一仁氏所蔵)

  「龍王」(上写真)を見ると、漆がすっかりすり減って、判別が可能な程度である。時代を経た書き駒は、盤面に当たる頻度から裏字がこのような状態になることが多い。
下写真の「桂馬と香車」を見比べると、「桂馬」よりも「香車」のほうが不思議なことに背が高い。このような特徴は、まれにだが古い駒に見受けられることがある。 

 この「俊則(花押)」も、同じく「駒関連資料館」に掲載している「俊光(花押)」と、同時代(江戸期)の作など何か関連がある駒なのだろうか? 上記の駒銘(上写真)は見てのとおり、かなり流麗で作り慣れた感じを受ける。
 やや細身の駒形で肉厚なところなど、先の「俊光(花押)」とかなり似通っている。ただし、こちらの素材は、島黄楊とは断定できないまでも、古くてもこの木味なら黄楊であることは明らかである。
 「俊則(花押)」と駒銘から明記したが、よく見るとこの駒の「俊」は「にんべん」ではなく「点」があるように見えるので、もしかすると「ぎょうにんべん」なのかもしれない。漢和辞典などで調べてみても、そのような字はないので、やむをえず「俊則(花押)」としておく。
 漆が摩耗した駒字は推測するしかないが、この「俊則(花押)」も先の「俊光(花押)」と同じく、すべての駒字を復元し、字母紙を作っておこうと思っている。だから、いずれみなさんに酔棋作の新しい「俊則(花押)」を紹介できることだろう。

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駒の詩