「王将」の裏に所蔵者のお名前を、「玉将」の裏(上写真)には、私の造語である「棋は鼎談なり」を彫り埋めで入れた。 ちなみに、「棋は鼎談なり」の意とするところは、 「将棋は、対局者二人が、盤駒を介在して行うゲームである。つまり、盤駒を一人の人間に見立てると、三者の話し合い(鼎談)なのだ」 というものである。 |
私の愛用駒「龍山安清(第195作)」でおなじみのように、お気に入りの一つでもあり、かつ得意にしている書体でもある。
この駒は島黄楊柾目だが、「作品ライブラリー」の別項(第273作)は薩摩黄楊縮み杢、同じく別項(第252作)は中国黄楊虎斑。同じ盛り上げ駒でも、母体となるそれぞれの駒木地で、さまざまに異なった表情を見せる。
また、同じく別項(第258作)や「『駒の詩』第1回将棋大会」のB級の賞品となった(第269作)は、2つとも彫り駒であるが、使っている漆の違いで、書体は同じでも違った感じに見えてくる。
要するに同じ書体でも、製法や駒木地、また漆の違いで、駒としての味わいはかなり異なってくるのだ。
このHPをご覧いただいているみなさんも、駒を依頼したり選んだりするときの参考にしていただきたい。