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草書島黄楊柾目書き駒・太郎書
(高橋正廣氏所蔵)

左が「角行」、右が「銀将」。
上写真の裏字。

 山形県天童市は、将棋駒の町として全国的に知れ渡っているが、盛り上げ駒をはじめとする高級駒が作られるようになった歴史は、昭和40年代になってからと意外と新しいのである。
 もともとは江戸時代末期に、旧織田藩の財政が困窮を極め、藩士が内職として書き駒を作ったのが始まりとされ、普及品が天童で多く作られるようになった。その後、書き駒の伝統として受け継がれ、明治期になって独自に確立したのが、天童文字の「草書体」と「楷書体」だ。
 作者の「太郎書」とは、書き駒の第一人者の伊藤太郎氏(大正15年生まれ)のことである。
 リズムに乗るように、駒木地に直接漆で文字を書くその技は、まさに伝統工芸といえよう。黒以外の漆を使う場合、表が黒で裏が朱(赤)の「源平駒」、駒字の上が朱で下が黒の、ここで取り上げた「咲き分け駒」がある。
 「玉将」をはじめとする「将」の字のハネを描く(アゲと呼ばれる)のが難しく、「はかまをはいたように書く」のが理想とされる。 左の写真のように、「角行」と「銀将」が似通っていて、やや判別しにくい。また裏字は、「龍王・龍馬」ともに2文字ではなく1文字で書かれている。

 

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駒の詩