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瑞鶴島黄楊赤柾書き駒
第470
(石井雄揮氏所蔵)


別カット

「玉将2枚と王将」の表裏。見事な島黄楊赤柾が、拭き漆仕上げでくっきりと浮かび上がている。

「玉将と歩兵」のアップ。面取りの具合も見て取れる。

 今回の持ち込み駒木地「島黄楊赤柾」は、ものすごく特別である。というのは、依頼者が仕事柄木材などに詳しく、自ら御蔵島に赤柾の木地を頼んで、その後別なところで駒木地にしてもらったものだ。数年かけてやっと駒木地にした。つまり、依頼者の思いのこもった「島黄楊赤柾」なのである。
 今回の書体は、見た感じから「董仙」(▼別項参照「書体への誘い・董仙」)のはずでは、とお思いのみなさんも多いのではないか。つまりこの書体は、依頼者が私の作った「董仙」のデータ字母に、パソコンで少しだけ手を加えて、新たに「瑞鶴(ずいかく)」とご本人が命名したものである。要するに「董仙改」が、「瑞鶴」というわけだ。
 先の駒木地を持参で依頼者が、拙宅の工房を訪れとき、「書体を自分好みに少し改良してみたい」と言われた。また、パソコンにも精通しているとのことで、ご本人自ら加工してもらったのである。
 私自身も半世紀近く駒を作ってきたから、たいていのことにはあまり驚かない。とはいえ、自ら原木を依頼し、駒木地に加工してもらい、書体も自分好みに改良する、といったとびっきりの駒マニアにはちょっと驚かされた。また、このような駒へのアプローチも、とても興味深かった。

※もっと大きな写真を見たい場合は、「フォトライブラリー」(▼参照)で、「作品ライブラリー・470」を探してください。

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駒の詩