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瀬戸物製駒
(鈴木康彦氏所蔵)

 

 瀬戸物製の駒を使って通常の榧盤で指すと、盤が傷つく感じでためらいそうである。江戸時代に作られた焼き物の駒もあるとは聞いたことはあるが、この駒はそれとは違う。
 残された紙製の駒箱(写真左)からも、おそらくは昭和の戦前か戦後くらいに、一種の代用品として作られたものではないかという気がする。
 書体そのものは、天童の書き駒に少しは似通っているが、全体的にはまったく別のルーツに思えてくる。実際に手にすると、厚みもあり重量感も抱かせる、不思議な駒だ。
 この類いの駒は、旧家の蔵や倉庫などから出てきそうである。みなさんも、一度は探してみたらいかがだろうか?

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駒の詩