いつぐらいに作られた駒か推測の域を出ないが、幕末から明治にかけてでなないだろうか。竹製というところは珍しく、黄楊をはじめとした木材で作られたこのような駒は、他にもかなり残っているのである。
「玉将・王将」と「歩兵・と金」の上の写真を見ておわかりのように、玉将と歩兵の大きさが極端に異なっている。また、表字が黒で裏字は赤といった手法も、天童の書き駒などとは違って、かなり古くからあったようだ。
実際の駒を手にすると、裏字は半分くらいが磨り減ってしまっているが、竹独特の手触りでそれなりに心地よいものである。