ここのところ毎年、名人戦第1局に使われている「関東の名人駒・宗歩好(奥野作)」
(▼別項参照)が、ベースとなっている「宗歩好」の彫り駒である。依頼者のお好みで、漆は朱合+呂色漆のブレンドを使用した。今年このような漆を使って作った彫り駒は、「金米彫り駒(第379作)」
(▼別項参照)と「第12回プレゼント抽選駒・博堂彫り駒(第386作)」
(▼別項参照)で3組目となった。
また、同じく「作品ライブラリー」に掲載している「宗歩好書き駒(第378作)」
(▼別項参照)に続いて、2作目となる「宗歩好」だ。
これは余談なのだが、次作(第390作)も「宗歩好」を作っている。こちらは「盛り上げ駒」だから、今年は「宗歩好」の「書き駒」「彫り駒」「盛り上げ駒」を作ることになった。もしも、これで万が一「宗歩好彫り埋め駒」を頼まれるようなことがあったなら、すべての製法を作ることになるわけだ。おもしろいもので、書体の偏りとか製法の偏りなどが、たまに生じてくるところは何とも不思議な現象でもある。