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水無瀬書島黄楊糸柾盛り上げ駒
第345作(玉木 茂氏所蔵)


別カット

素彫りの「王将」と「玉将」2枚。 彫り埋めの状態。

盛り上げの状態。

 この駒の駒木地は、写真や駒尻をよく見るとわかるのだが、相当に目の細かい「糸柾」である。さらに、木目がつんでいるものを「絹柾」とかいったりする。ただし、どこからどこまでが通常の「柾目」で、ここからは「糸柾」、さらにここからは「絹柾」などといった、明確な区分が別にあるわけではない。あくまで駒の関係者(木地師、駒師、収集家)が、おそらくは区分しているだけだろう。「将棋駒研究会」会長・北田義之氏から、私(酔棋)は駒木地を仕入れることが多いので、今回は3組手に入れた「糸柾」のうちの1組である。
 書体は「水無瀬」。製法(書き駒・彫り駒・彫り埋め駒・盛り上げ駒)や駒木地を問わず、どんなものでもそれなりに味わい深くできあがるのが、「水無瀬」のいいところでもある。いい書体は、製法や駒木地を選ばないのだろうか?
 もちろんこれは依頼者のお好み(双玉で指すため)なのだが、駒銘や写真を見ればおわかりのように、「王将」1枚、「玉将」2枚とやや変則的に作った。1枚の「玉将」の裏には、依頼者の「お名前」を彫り埋めで入れてある。これまでも、同様に「お名前」や「好きな言葉」を「王将」や「玉将」に入れたり、余り駒で根付(おもに書き駒)を作って差し上げたり、といったことは頼まれればよくやっていることだ。それは、せっかく駒を作るのなら、イージーオーダー的感覚をなるべくなら反映させようと、私自身が考えているからでもある。もしも駒を依頼するようなことをお考えのみなさんは、そのあたりを私に相談していただきたい。応ぜられることと応ぜられないことがあるのは当然だが、できるだけこたえたいと思っている。

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駒の詩