第8回の酔棋制作駒オークションとして、「隺園書島黄楊虎斑盛り上げ駒」(第271作)を、出品することにいたしました。その駒の詳細(写真など)は、下記に掲載してあります。
オークションの開催日程は、2006年10月27日(金曜日)21時から開始して11月12日(日曜日)21時が締め切りです。それまでにじっくりとご覧いただき、気に入っていただけた方は奮ってオークションに参加してください。
今回の「隺園」は、別項の「名工の轍・木村文俊」で紹介している木村独特の書体です。その木村は、やや縦長のスリムな駒形で作っていました。この虎斑の駒木地は、漫画家・永島慎二さん(「永島慎二レクイエム」参照)が木村が好きで、木地師の方にその木村形で作ってもらったものを、私が遺品としていただきました。そこで、木村にちなんだ「隺園」をこの虎斑の駒木地に収めてみました。
この盛り上げに使った漆は、通常の呂色漆(黒色)ではなく、私の好みで(少し古色を帯びる)木地呂漆(茶色がかったやや透明)で仕上げました。黒く見えるのは、彫り埋めの状態が反映されているからです。
以上のような駒ですので、一種のレアものかもしれません。
もしも通常販売するとすれば、35万円くらいで提供する駒ですが、みなさんが参加しやすいようにオークションスタート価格は15万円としました。別項「『駒の詩』情報室」から入る「酔棋制作駒・駒木地リスト」でおわかりのように、通常の制作価格よりもかなり低く設定してあります。
なお最低単位は、従来と同じく「1000円」とさせていただきます。盛り上げ駒をお考えの方は、この機会にぜひチャレンジしてみてください。
今回は別項「新刊紹介『将棋駒の世界』発刊の記念でもありますので、落札者にはその本を1冊進呈します。その中に出てくる木村作の「隺園」を参考に、今回あらためて字母紙を作りました。
実際にオークションに参加する場合は、下記の「オークションのヘルプ」を十分にお読みになって、「入札する!」からお入りください。
落札者が決定する11月12日(日曜日)がすみしだい、私(酔棋)とその方とで、その後の詳細(下記の「落札なさった方に」をお読みください)をメールで決めることになります。その節はよろしくお願いいたします。
第8回オークション駒の紹介!
落札者は山中善明さん 山中さんはニックネーム「13ZN
」さんで、東京都在住の方です。 |
表が隷書・裏が草書というコラボレーションの変わり種の書体ですが、この駒形には似合っているのではないでしょうか。虎斑自体は派手ではありませんが、落ち着いた雰囲気を醸しています。歳月をかけて使っているうちに、徐々に虎斑が際立ってくると思われます。
見ておわかりのように、書体、駒形がやや特殊ですので、変わった駒をお探しの方か、何組かお持ちの方に、コレクションとして加えていただくことをおすすめします。
素彫りのときの状態。駒形はややスリムである。 |
王将と玉将の裏。駒全体がこのような虎斑となっている。 |
さらにこの駒の拡大写真をご覧になりたい方は、別項「フォトライブラリー」の中の「オークション出品・『隺園』(No.271)」をのぞいてみてください。
また、別項で紹介している「第1回将棋大会」「第3回オフ会」に、この駒を持っていきますので、それぞれに参加なさる方は実物の駒をご覧いただくことができます。
以上のような駒ですが、よかったらオークションに参加してみてください。この駒について何か他に尋ねたいことがあれば、じかにメールをいただくか、掲示板に書き込みしていただければできるだけお答えいたします。
「入札の醍醐味を味わうのもよし」
「締切日直前までじっくりと検討するのもよし」
この駒は、完成時に酔棋独特の「魂入れ」(一局将棋を並べる)で将棋を教えてありますが、あとは落札なさった方がじっくりと育ててください。
落札なさった方とは、決定後にメールや電話でのやり取りで、送付方法や落札額のお支払い方法など、詳細を決めたいと考えています。また、ご希望があれば、私の制作駒をお渡しするときに通常差し上げている下記の駒カードや、落札駒の写真入りCD、写真(数点)をご一緒に送付いたします。今回は『将棋駒の世界』も、進呈いたします。
駒を引き渡し後も引き続き、この駒を「第8回オークション駒紹介」に掲載させていただくことを、落札者にお願いいたします。その節は(○○所蔵)をできれば本名で、それが難しければ(ニックネームか落札者所蔵)でもかまいません。これらのことを考慮していただければありがたいです。
駒カード(実物は名刺サイズ)