第17回の酔棋制作駒オークションとして、「山華石島黄楊斑入り柾盛り上げ駒」(第352作)を、出品することにいたしました。今回のオークションのために、新たに作った駒です。詳細(写真など)は、下記に掲載してあります。
オークションの開催日程は、2013年9月21日(土曜日)21時から開始して10月6日(日曜日)21時が締め切りです。それまでにじっくりとご覧いただき、気に入っていただけた方は奮ってオークションに参加してください。
今回出品の「山華石」の駒木地は、「島黄楊斑入り柾」です。淡い感じの「斑入り柾」は、使い込むとだんだんといい味わいになると思います。酔棋の「作品リスト」を調べたら、「山華石」はかつて1組作ったことがあるぐらいで、それも28年前とかなり昔のことでした。そこで今回オークションに出品するために、「山華石」の字母紙も新たに作り直しました。本来、この書体は、影水作(「名工の轍・宮松影水」▼別項参照)で彫り駒としてよく作られていたものですので、盛り上げ駒は珍しいのではないでしょうか。
なお、10月5日(土曜日)・6日(日曜日)の両日に開催される「将棋駒研究会・展示即売会」(▼別項参照)に、私の他の作品と一緒にこの「山華石」も出品します。オークションの締切日は10月6日(日曜日)21時ですので、実際にこの駒をご覧いただいてからでも、オークションに参加できます。この駒に興味をもった方は、先の「展示即売会」にいらして、実物を手に取ってからでもご判断ください。
このくらいの駒木地で私(酔棋)があらためて制作する場合は、盛り上げ駒で27万円くらいとなります。今回新たに作って出品するのですが、以下のようにオークションスタート価格は抑えて設定してあります。
今回のオークションスタート価格は10万円としました。なお、最低単位は、従来と同じく「1000円」とさせていただきます。
なお、別項「BOOK」で紹介している拙著『将棋駒の世界』(▼別項参照)に、ため書き(「使われてこそ名駒」「棋は鼎談なり」「駒の後ろに作者が見える」のどれか)を入れて、落札者には差し上げます。
実際にオークションに参加する場合は、下記の「オークションのヘルプ」を十分にお読みになって、「入札する!」からお入りください。
落札者が決定する10月6日(日曜日)がすみしだい、私(酔棋)とその方とで、その後の詳細(下記の「落札なさった方に」をお読みください)をメールで決めることになります。その節はよろしくお願いいたします。
第17回オークション駒の紹介!
落札者は北海道の羽坂征高さん 結果は、上記のように確定いたしました。 |
山華石島黄楊斑入り柾 盛りげ駒 第352作・酔棋作 |
余り歩で作った根付。 |
素彫りのときの「山華石」。 |
「山華石」の書体そのものの由来は、書家の字だというくらいであまりはっきりしていません。久しぶりに字母紙からあらため作ってみましたが、その繊細さと勇猛なところは、「なかなかいい駒字だな」っと、彫っているとき、盛り上げているとき、じわーっと手に伝わってきました。
最初に書きましたように、この「山華石」は実に28年ぶりとなったわけですが、どうしてその間作らなかったのか、何か不思議でなりません。これまでに350作以上、駒を作ってきたのですが、自らの好き嫌いやその書体を依頼されてということを別とすれば、10作以上作る書体もあれば、1作でまったく作らなくなった書体もあります。
「駒師と書体」との関連は、えも言われぬ何か不思議な縁があるような気がします。久しぶりに作った書体「山華石」が、それを思い起こさせてくれました。この駒を落札なさる方も、少しだけでもその縁を感じていただけると、作ったものとしてはうれしいかぎりです。
左に掲載した写真は、「山華石」の素彫りの状態のときです。また、右に掲載した余り歩の根付は、平箱に一緒に入れておきますので、携帯のストラップなどにお使いください。
もしも、ここで掲載しているよりもさらに大きな写真が見たい方は、「フォトライブラリー」(▼別項参照)へ行って「▼オークション出品・プレゼント抽選・将棋大会」(下のほう)で、作品番号(No.352)をお探しください。
また、先にも書きましたように10月5日・6日は、「将棋駒研究会・展示即売会」にこの駒も出品していますので、興味のある方はじかに手に取ってご覧ください。駒は何といっても実物を見て、手触りなどを確かめるのが一番です。
平箱に入れて送付します。余り歩は2枚です。その他、同封するものとしては、制作駒カード、プリント写真数枚、駒写真を収めたCD。それに、ため書きを入れた『将棋駒の世界』1冊です。 |
以上のような駒ですが、よかったらオークションに参加してみてください。この駒について何か他に尋ねたいことがあれば、じかにメールをいただくか、掲示板に書き込みしていただければできるだけお答えいたします。
「入札の醍醐味を味わうのもよし」
「締切日直前までじっくりと検討するのもよし」
この駒は、酔棋独特の完成時に行う「魂入れ」(一局将棋を並べる)はまだしていませんので、落札なさった方が盤に並べて将棋を教えてやってください。
落札なさった方とは、決定後にメールや電話でのやり取りで、送付方法や落札額のお支払い方法など、詳細を決めたいと考えています。また、ご希望があれば、私の制作駒をお渡しするときに通常差し上げている下記の駒カードや、落札駒の写真入りCD、写真(数点)をご一緒に送付いたします。上記のとおり『将棋駒の世界』も進呈いたします。
駒を引き渡し後も引き続き、この駒を「第17回オークション駒紹介」に掲載させていただくことを、落札者にお願いいたします。その節は(○○所蔵)をできれば本名で、それが難しければ(ニックネームか落札者所蔵)でもかまいません。これらのことを考慮していただければありがたいです。
駒カード(実物は名刺サイズ)