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巻菱湖薩摩黄楊木口杢書き駒
第432作
(大石憲義氏所蔵)


別カット

「玉将と歩」のアップ。 「薩摩黄楊木口杢」の駒木地。

 「薩摩黄楊木口杢」(上写真右)で作った「書き駒」だ。通常の柾目取りの木口になるころを、逆に表裏に木取りをするのが「木口杢」。つまり、少し邪道な方法なのだが、色合いや味わいに独特なものがあり、一部のマニアには好まれることもある。駒木地写真をご覧いただき、ちょっとおもしろい模様が見て取れると思う。
 書体は、プロ棋士や駒マニアに絶大な人気を博す「巻菱湖」だ。その書体の由来などは、「書体への誘い・菱湖」(▼別項参照)をご覧いただきたい。そこを見ておわかりのように、「菱湖」と「巻菱湖」は基本的には同じものであるが、作者などによっても、「太字や細字、点のハネ」など微妙な違いが見受けられる。ちなみに、今回の「巻菱湖」の元になる字母紙は、拙著『将棋駒の世界』(▼別項参照)の表紙の駒「菱湖・影水作」である。私(酔棋)自身がその駒に魅了されて、これで作るようになったのだ。
 完成した「巻菱湖」での魂入れ(完成した駒で実際に指し、将棋を教える儀式もかねた記念対局)は、依頼者の先手で始まった。もともとプロ棋士・飯島栄治七段のご紹介でしたので、当日は飯島七段もご一緒にいらっしゃった。現在プロでも盛んに指されている、「角換わり」の将棋。先手・大石さんの早繰り銀対後手・増山(酔棋)の腰掛け銀。実際の対局は、最後まで指さずに指しかけで終了とした。
 その後は、地元の飲み屋で軽い宴となり、しばしの駒・将棋談議で楽しく過ごした。

 ※もっと大きな写真を見たい場合は、「フォトライブラリー」(▼参照)で、「作品ライブラリー・432」を探してください。

大石さん(右)と観戦中の飯島七段(左)。 大石さんの指し手。指し心地はいかが? 指しかけの局面。▼盤面拡大

 

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駒の詩