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奥野錦旗中国黄楊赤柾彫り駒
第387作(玉木 茂氏
所蔵)


別カット

「奥野錦旗」となった中国黄楊赤柾の駒木地。
 今回の「奥野錦旗」は、木目のそろった中国黄楊赤柾で作った彫り駒である。
 この駒の依頼者は、これまでに盛り上げ駒2組、彫り埋め駒1組を作らせていただいている。今度はくっきりとした赤柾の彫り駒を、「奥野錦旗」で作ってほしいとのことであった。そこで、私の古くからの駒友でもあり、木地師としてもおなじみの「将棋駒研究会」会長・北田義之さんに赤柾の駒木地を頼んだ。島黄楊赤柾は今はあまりないということで、中国黄楊赤柾を2組用意してもらった。その1組がこの「奥野錦旗」の駒木地である。
 同時に用意してもらったもう一つの駒木地は、「『駒の詩』情報室」の「駒木地リスト」に掲載しているので、そこの中国黄楊赤柾(▼参照)をご覧いただきたい。こちらは、この「奥野錦旗」の赤柾(左写真参照)に比べ、年輪がやや細かい。同じ赤柾でも、年輪が粗い細かいはひとつのお好みである。「奥野錦旗」の依頼者にこれら2組の中国黄楊赤柾の写真を送付して、選んだのが粗いほうの駒木地であった。
 掲載した写真(別カットも)をご覧いただいておわかりのように、この「奥野錦旗」は「玉将」2枚+「王将」1枚となっている。本来、「奥野錦旗」は奥野「名工の轍・奥野一香」(▼別項参照)由来の書体なので、「双玉」が基本だ。依頼者はそれを了解したうえで、できれば「王将」を余分に作ってほしいと伝えてきた。そこで余分な「王将」の駒木地を北田さんに頼んで作ってもらったので、依頼者の希望が実現したのだ。これもオーダーメードの駒作りのいいところと考え、余分な駒木地があるときは依頼者の要望にはなるべくこたえるようにしている。

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