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董仙島黄楊銀目書き駒
第377作(山崎 淳氏
所蔵)


別カット

画像クリックで拡大。所蔵者の山崎さん(左)と一局指した。局面は序盤の駒組みの段階だが、結局は時間がなくなり指し分け終えた。

 所蔵者の持ち込み駒木地(銀目)で作った、「董仙」の書き駒である。最近では、ネットオークションで駒だけでなく、駒木地もよく出品されている。この駒木地が売られているときに、「銀目」と表示されていたというのでここでもそのままにしておく。
 具体的にどのような駒木地を「銀目」というかはっきりとはしてはいないが、もう少しぎらつく感じがいわゆる「銀目」だと思われる。だからこの駒木地は、通常でいう淡い杢というところなのかもしれない。とはいえ実際に作ってみると、中央に駒字が配置され余白が魅力の「董仙」に合っていて、いい感じに仕上がった気がする。
 駒木地を購入するときに注意しておきたいことがあるので、いくつか書いておきたい。実際に手に触れることができるなら、その駒木地の大きさや厚さや、そろい具合などがチェックできるのだが、ネットオークションなど写真で見るだけでは、そういうわけにはいかない。また、色や虎斑の入り具合なども、実際に手に取ってみないとわからないことが多い。
 大きくて厚い駒木地を小さくしたり薄くすることは可能だが、小さいものや薄いものを逆にすることはできないからだ。たとえば、4枚あるうちの金が1枚だけ薄かったりすると、余分な駒木地がないとどうにもならないことになってしまうのである。以上、いくつかあげたポイントに注意して落札していただきたいものである。
 ちなみに上の写真を見るだけではまったくわからないが、通常私の作っているものよりこの駒木地は一回り大きかったので、字母紙を105%にして作ったものである。源流となっている「董仙」の字母は、豊島龍山作(「名工の轍」▼別項参照)の「董仙」(▼参照)で、実物はかなり小ぶりであった。
 最後に魂入れの儀式として、この新しい「董仙」で所蔵者の山崎さんと私(酔棋)で一局指した(上写真)。今後この「董仙」が所蔵者の棋力向上に役立つことを願っている。

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駒の詩