- 酔棋

駒のことなら何でもわかる!!

トップ 作り方 作品 フォト オークション 情報室 書体 名工 資料館 BOOK メール・問い合わせ

寉園書島黄楊板柾交じり彫り駒
第359作(石井良明氏
所蔵)


別カット

素彫りの「玉将」。 ブレンド漆を入れた「玉将・歩」。

 もちろん依頼されたからほかならないが、久しぶりに彫り駒を作った。たぶん、同じく「作品ライブラリー・酔棋好(第314作)」(▼別項参照)以来の、約5年ぶりの彫り駒かもしれない。
 依頼者のお好みは隷書の書体であり、以前も「作品ライブラリー・無劍(第354作)」(▼別項参照)の書き駒を作っている。完成したその「無劍」を受け取りにいらしたとき、今度は同じく表が隷書の「寉園」を新たに依頼したというわけだ。そのときに、ちょうど「寉園」には向いていると思われる、やや縦長な駒形(俗にいう「木村形」)の木地があった。そこで、この「寉園」が実現したのである。まだ作っている途中だが、依頼者がこの「寉園」を取りにいらしたときに欅の駒木地を持参で、この次は隷書の「篁輝」を依頼された。これまでに通常の「篁輝(第351作)」(▼別項参照)は作ったことはあるが、隷書の「篁輝」は初めてであるから、私自身も完成を楽しみにしている。
 「寉園」といえば、駒師・木村(「名工の轍・木村文俊」▼別項参照)の独特の書体で、実際に残された彫り駒を見たときに、その枯淡の味わいは何ともいえないいい感じだった。おそらくはそれは、漆の色合い(やや茶色味を帯びている)も影響していると思われた。今回の制作にあたって、以前作った「作品ライブラリー・寉園(第306作)」(▼別項参照)と同じく、朱合漆と呂色漆のブレンドを使って彫り駒にした。

「作品ライブラリー」トップに戻る

トップへもどる
駒の詩