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水無瀬書島黄楊斑入り柾書き駒
第338作(村田聖一氏所蔵)


別カット

磨き上げた斑入り柾の駒木地。 「玉将」の文字を漆で転写。

完成した「玉将」の書き駒。

 ここのところ続けて作っている書き駒である。ただし今回のこの「水無瀬」は、通常私の作る書体とは異なっている。いつもは影水作(「名工の轍・宮松影水」▼別項参照)をもとにして、私の代表作でおなじみの「水無瀬紫雲虎斑(第150作)」(▼別項参照)などを作ってきたが、今回の書体は静山作(名工の轍・金井静山」▼別項参照)がもとになっている。
 これは、もちろん依頼者のお好みで作ったわけだ。最初はいつもの「影水タイプ」を依頼者におすすめしたのだが、どうしても「静山タイプ」でという強い思いで頼まれたのである。そこで新たに字母紙から起こし、書き駒として作ったというわけだ。このような静山マニアも結構いるのである。
 字母紙を作っているときから感じたことだが、完成してみると影水のような鋭さとは違ってやわらかみのある「水無瀬」になった。これも静山のひとつの表現だし、またひとつの味わいでもあると思う。あらためて今は亡き静山に敬意を表しておこう。
 酔棋流の書き駒の製法の詳細は、「酔棋制作駒プレゼント抽選第9回」(▼別項参照)をご覧いただきたい。ここでも、だいたいの流れは上記の3枚の「玉将」写真を見ておわかりいただけると思う。また、今回のような斑入り柾の駒木地は、最初は派手さはないが長いこと使っていると、じわーっと味わいが深まってくる。その点は、静山作の「水無瀬」に合っているのかもしれない。

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