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俊光(花押)島黄楊柾目書き駒
第331作(仁井田 博氏所蔵)


別カット

漆の盛りがよくわかる「玉将」。

  最近、またよく作るようになったのが、酔棋流の書き駒だ。この「俊光(花押)」もその一つ。もちろん依頼されたから作るわけだけれど、作り手としても随所に工夫のしどころも多く、なかなか興味深いのである。作り方そのものの詳細は、「第9回酔棋制作駒プレゼント・真龍董齊(第329作)」(▼別項参照)をご覧いただきたい。
 もともとこの「俊光(花押)」という書体は、「駒資料館・俊光(花押)」(▼別項参照)をから私(酔棋)が字母紙を作り書き駒として復元したものである。そのあたりのことは、「書体への誘い・俊光(花押)」(▼別項参照)をお読みいただきたい。他に同じ「作品ライブラリー・俊光(花押)(第274作)」(▼別項参照)も含めて、今回の「第331作」で計3組作ったことになる。
 これまでも同様であったが、この書体は「玉将」の縦棒の太さはかなりのもである。依頼者の希望もあってのことだが、漆はかなり高めというか厚めにも盛ってある。左の「玉将」写真をご覧いただければおわかりだろう。このように筆致の流れだけでなく、高さの強弱も一つの魅力となる。この場合、一度に漆を高く盛ると、乾燥の具合で太い部分にシワが寄って失敗したりする。そこで、先に太いところに漆を下地として入れておき、その上からかぶせるようにもう一度漆を盛ることになる。概して先にも書いてあるが、書き駒はいろいろと面倒なことも多く、実は彫り駒に比べるとかなり手間がかかるのである。
 これからも工夫を積み重ねて、書き駒にどんどんチャレンジしていくつもりだ。

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駒の詩