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奥野錦旗島黄楊根杢盛り上げ駒
第310作(松岡良司氏所蔵)


別カット


 

 他の「作品ライブラリー」をご覧いただければおわかりのように、これまでに「奥野錦旗」では数多くの彫り駒を作ってきた。比較的そろいのいい根杢が手元にあったので、今回はそれで盛り上げ駒を作って個展に出品しようと思った。
 すぐ上の写真「玉将」3態は、左から同じ駒の「彫り」「彫り埋め」「盛り上げ」の状態である。私の場合、「彫り駒」の延長線上に「彫り埋め駒」があり、そのまた延長線上に「盛り上げ駒」があるとの考えで駒を作ってきた。だから、どこの段階でもそこでストップすれば、そのときに完成するということになる。もちろん「彫り」の場合は、「素彫り」の状態で漆を入れれば「彫り駒」へ、サビ漆を入れれば「彫り埋め駒」へ、となることはいうまでもないことだろう。つまり、駒の製法によって作り方を一切変えないのが、私(酔棋)のやり方といえよう。
 これは私の駒に限らないことであるが、「彫り駒」でさんざん使っていた駒も、あらためて研磨したり、目止めを施したりとちょっと面倒にはなっても、「彫り埋め駒」や「盛り上げ駒」にすることは十分に可能なのである。駒の再生産、これこそ今はやりのエコロジー的な思考で、「エコ駒」といえるかもしれない。

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駒の詩