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俊則(花押)島黄楊柾目書き駒
第308作(八軒延三氏所蔵)


別カット

 

「成桂・桂馬」(左)と「成香・香車」(右)の高さが通常とは違う。
 別項「駒関連資料館・19俊則(花押)」の最後で「この駒の字母紙をいずれ作ろう」とふれたように、今回それを復元したのがここで紹介する「俊則(花押)」である。原本となった先の駒を所蔵している方から、「復元した新しい書き駒を作ってほしい」と依頼があったのである。
 原本の駒は、漆がすり減って駒字がよくわからないだけでなく、駒木地(駒形)も角度や厚さ(肉厚)などかなり現在のものとは異なっていた。そこで、依頼を受けて復元するにあたり、駒木地を「将棋駒研究会」会長・北田さんに実物の寸法などを測っていただき、ほぼ現物に近い駒木地を作っていただいた。
 駒字そのものの修復にも手間取ったが、何とか字母紙も完成し、新たに作ってもらった駒木地を独特の書き駒にしたのが、完成した「俊則(花押)」である。「温故知新」の故事どおりに、この駒は生まれ変わったのである。
 左の写真の「桂馬」と「香車」を見ておわかりのように、この駒は原本と同じく、「桂馬」よりも「香車」のほうが高く作ってある。このような現象は、古い駒にはたまに見受けられるのである。私にはなぜなのかはわからないが、ご存じの方がいらっしゃれば、私に連絡していただきたいものである。

 

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駒の詩